導入前の課題
誰がどのSaaSを利用しているかが不明瞭で、各部門でシャドーITが増加していた
退職後のアカウント削除漏れにより、無駄なコストとセキュリティリスクが増加していた
デバイス管理をスプレッドシートで管理しており、運用が煩雑化していた
導入後の効果
誰がどのSaaSを利用しているか、一目でわかるようになった
未管理IDや退職後のアカウント削除漏れがなくなり、コスト削減に成功
スプレッドシートの管理台帳から脱却し、IT資産の一元管理に成功
「”できっこない”に挑み続ける」をビジョンに掲げ、一般ユーザー向けの会員制ファンコミュニティプラットフォーム「Fanicon」の提供や、デジタルマーケティング事業を手掛けるTHECOO株式会社。
2014年の創業以来、失敗を恐れず、成功するまで続けることを信念に成長を続け、2021年には東証グロース市場(旧東証マザーズ)への新規上場を果たしました。
しかし、組織規模が拡大する一方、社内ではさまざまな課題が顕在化しつつありました。
今回は、その課題解決に向けてジョーシスを選んだ理由や、導入後に得られた成果などについて、情報システム部門の佐藤さまにお話を伺いました。
ーーまずは御社の現状について教えてください。会社全体の従業員数、情シス部門の体制、SaaSの導入数、毎月の入退社数についてお伺いしてもよろしいでしょうか。
佐藤さま
正社員数は約150名、業務委託メンバーを含めると、約210名在籍しています。情シスの体制については、合計5名が在籍しており、内2名が正社員で残り3名が派遣や外部パートナー様となっています。ただし、正社員の内1名は他部署と兼任しているため、専任担当者は実質1名といった状況です。
SaaSの導入数については、全社で利用しているものが20個ほどで、各部門が個別で利用しているSaaSを含めると40〜50個ほどになると思います。毎月の入退社数に関しては、月によってばらつきがありますが、月平均で入社が毎月5名程度、退職が毎月4名程度ですね。したがって、現状では少しずつ従業員数は増えています。
ーージョーシス導入前はどういった課題をお持ちだったのでしょうか?
佐藤さま
背景からお伝えすると、前任の情報システム担当者が急遽退職してしまったんです。前任者の退職から3ヵ月後に私が後任者として配属されたのですが、そのときにはすでに前任者が退職していたため、十分な引き継ぎが受けられない状況でした。
もちろん、他のメンバーから最低限の業務引き継ぎはあったのですが、実際に業務に携わるなかで、会社で利用しているSaaSの利用状況や、そもそも誰がどのSaaSを利用しているかが把握しきれていないことが判明しました。加えて、一部のSaaSでは、退職者のアカウントが一部残っていたこともわかり、セキュリティ面とコスト面の両方で課題がありました。
また、ITデバイスの管理についても、当時はスプレッドシートを使って管理していたのですが、従業員数の増加にともない管理が煩雑になっており、誰がどのデバイスを使っているか正確に把握できていない状況でした。
このように、会社としてのIT資産管理を整えることが喫緊の課題として挙げられていた状況でしたね。
ーージョーシスを知ったきっかけを教えてください。
佐藤さま
前任者がいた時期に、一度ジョーシスさんと話をしていたと伺っています。そのときは、当社の課題感とマッチしていなかったようで、導入には至らなかったようなのですが、社内の状況が変わり「あらためて話を聞いてみてはどうだろうか?」という話になり、再び話を聞かせていただいたという経緯です。
ーージョーシスの利用を決められた理由をお聞かせください。
佐藤さま
まずは、トライアルを実施させていただいたのですが、そこで複数のシステムで不要なアカウントの洗い出しが、即座にできたことが大きかったですね。ジョーシスを活用することで、ジョーシスの投資費用をすぐに回収できると判断し、契約を進めることになりました。
やはり、先程もお伝えしたとおり、導入しているSaaSの数が多いため、それぞれのサービスに毎回ログインして調べるのは非常に骨が折れる作業だったんです。その点、ジョーシスを導入したことで、誰が何のSaaSを使っているかが一目でわかるようになり、IT資産管理の効率性が飛躍的に向上しました。
ーー実際にジョーシスを利用してみて、いかがでしたでしょうか?よく使う機能や期待していたよりも良かったことがあれば教えてください。
佐藤さま
よく使う機能は、2つあります。
まず、1つ目は「アラート機能」です。ジョーシスを導入したといっても、運用するのは人間ですし、当社の情シス体制も少人数で運営しているため、退職者アカウントの消し忘れが起きないとも限りません。その際、アラート機能によって管理画面上で通知してくれるため、とても助かっています。現在では、退職者アカウントの削除漏れはほぼ発生していないですね。
2つ目は「メンバーの利用アカウントを紐づけする機能」です。一部のSaaSでは、会社以外で取得したアカウントを組織に招待して利用することを認めているため、アカウント名から本人を特定することが困難でした。しかし、ジョーシスを導入したことで、簡単に本人を特定することができるようになり、非常に助かっています。
また、機能とは異なりますが、導入して良かったこととしては、ITデバイスのスプレッドシート管理から脱却できたことです。人とデバイスの紐づけが自動化され、管理工数を大幅に削減できたことで、業務ストレスから解放されましたね。
ーー利用後、会社のコストが浮いた!セキュリティ対応が楽になった!など、定量面・定性面で実際にメリットに感じたことがあれば教えてください。
佐藤さま
定性面でのメリットは、コストを最適化できたことですね。ジョーシス導入後は、不要なSaaSアカウントを削除することから始めました。すべてをきれいにするまで約1ヵ月かかりましたが、その間に削除したアカウントの利用額だけで、ジョーシスの契約費用を回収することに成功しました。
過去の状況はどうあれ、社内に「無駄なコスト」が存在していたことは事実ですし、ジョーシスを導入したことで、それらの無駄を排除できたことは大きな成果だと認識しています。
定性面でのメリットとしては、運用体制の見直しが図られたことです。現在では、ジョーシスの管理画面を確認する運用に変わり、退職する従業員が所持しているSaaSアカウントがすぐに把握できるようになりました。その結果、会社全体のコスト削減や、管理業務の負担軽減など、さまざまなメリットを感じています。
ーーセキュリティ対応という側面では、ジョーシスをどのようにご活用いただいていますか?
佐藤さま
シャドーIT機能を活用しています。情報システム部が管理していないSaaSの利用状況を把握できるようになりました。例えば、各部門で導入しているSaaSの利用状況を情報システム部門が把握することで、IT統制計画の参考にしています。
実際に、我々が想定していた以上に頻繁に利用しているSaaSが把握できました。それを踏まえて、今後は別のサービスの切り替えやプランの変更を推進するなど、各部門に対して能動的に働きかけるようなこともやってみたいと考えています。
ーー将来的に、ジョーシスに期待することがあれば教えてください。
佐藤さま
現状おおむね満足しておりますが、「アカウントの棚卸し」などの機能が拡充すると大変ありがたいですね。
ーージョーシスのサービスを同業の友人や同僚に薦めたいと思いますか?
佐藤さま
SaaSの利用数が多い企業や、スタートアップで事業拡大を計画している企業様にはぜひジョーシスの導入をおすすめします。例えば、従業員数300名未満で、担当者が情報システム業務と他の業務を兼任しているといった企業でしたら、管理が非常に楽になると思います。