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導入前の課題
導入後の成果
―― まず、御社の現状についてお聞かせください。特に岡田さまの担当範囲について教えてください。
岡田さま: 私は、現在情報システム業務を一人で担当しております。
実は私の入社が2023年10月でして、それまでは専任の情報システム担当者がおりましたが、その方が退職されてから引き継ぎました。私は元々マーケティング部門におりましたが、総務課に異動し情報システムの領域も担当することになったという経緯です。
現在、Josys上で管理しているアプリケーションは、連携アプリが15個、カスタムアプリが5個程あります。主要なアプリケーションはGoogle WorkspaceとMicrosoft 365です。他には、Salesforce、freee、バクラク、Microsoft Intuneなど、業務ごとに適切なアプリケーションを活用しています。
ただ、使用しているアプリケーションには私たちで把握できていない、管理が行き届いていないアプリケーションもあると思っています。
―― Microsoft Intuneを使われているんですね。デバイス管理が大変というお話を以前お聞きしたのですが、どのように活用されているのでしょうか?
岡田さま: はい、Microsoft Intuneは登録されているデバイスから、シリアル番号やPC名などの各種情報を常に取得することができます。導入してから、PCについては情報の取得・管理の仕組みを整え、概ね問題なく管理ができる状態を構築しました。Microsoft Intuneを活用することで、PCについては把握できている状況です。
―― 毎月の従業員の入退社数はどの程度発生していますか?また、退職時の対応で気をつけていることはありますか?
岡田さま: 入社と退社がそれぞれ月に数名程度という状況です。
特に、退職者のアカウントに関しては消し忘れが発生しないよう迅速に対処をしなければいけません。管理体制の構築に力を入れ始めた当初、アカウント削除では、退職者がどういった役職・業務をしていたかによって、すぐに削除して問題がないのか、それとも削除した場合に何か他のシステムや仕組みに影響が出るものではないか、などをきちんと調べないといけない状態でした。
それに対して台帳の整備や業務フローの構築、棚卸しなどに徐々に取り組んだことで、今では棚卸しも完了できるようになり、問題ない状態まで導けたかなと思います。
現在の退職時のアカウント削除のフローでは、必ず最初にその人のメールアドレスの停止から着手しています。メールアドレスを最初に停止することで、その他のサービスのアカウントへもログインできなくなります。これにより基本的なセキュリティ基準を確保できています。
また、その他のセキュリティ対策としては、データの持ち出し対策があります。現在、弊社では基本的にリモートワークを実施していないため、クラウド上の情報の持ち出しリスクは比較的限定的と認識しています。
一方で、業務は紙で行えるため、持ち出しリスクに備えてワークフローを定めて運用しています。例えば弊社では、コミュニケーションツールとしてSlackを使用しており、外出時にSlackを使い、帰社をしてから社内処理が必要なものを対処してもらうといった流れにしています。
――コスト削減に注力されているとお聞きしましたが、具体的にはどのようなポイントに注力していますか?
岡田さま: 昨年は、まず不要なアプリケーションの解約や新規導入の見直し、アカウント数の削減、サービスプランの適正化といった活動を中心に実施しました。ただし、これらは一時的な効果は確認できるものの、根本的な課題解決には至らないと考えています。
次のフェーズとしては、色々なサービスを併せ持っているプラットフォームサービスを活用することを計画しています。現在は多様なアプリケーションを利用していますが、これらを統合・集約することで、コストの圧縮と業務効率化を実現したいと思います。
アプリケーションの統合・集約は、これまでも検討は重ねてまいりましたが、検討時間が長くかかってしまい、優先度が下がったり、トライアルをしてみると想定していた効果が得られないことが分かったりして、統合を断念してきました。全社で利用するアプリケーションですと、すぐには導入ができず、半年単位の検討期間と導入準備が必要となるため、今後より集中的に取り組みたいと思います。
――実際にJosysを使っていただいて、率直なご感想と定量的なメリットをお聞かせください。
岡田さま:率直に日々の業務に役立っていると感じています。特に退職時において、対象者がどのサービスを利用しているかを、個別に各アプリケーションを確認することなく、一元的に確認できる点は非常に有効です。また、台帳を基に削除すべきアプリケーションが何なのかをアラート通知する機能も非常に助かっています。
一方で、弊社の改善すべき点もあります。日常業務の中で優先順位が相対的に低くなりがちで、せっかく管理できているのに、メンテナンスの頻度が少ないと感じています。
また、定量的なメリットについても数多く感じています。一通り使用していないアカウントの削除はできていまして、理由もなくアカウントが残っていることはなくなりました。
また厳密には、まだ数値でモニタリングをしているわけではないのですが、定期的に提出いただけるヘルスチェックレポートの中で、削除漏れアカウント・未管理ユーザー・非活用ライセンス等を確認することができるようになったと思います。
前回のレポートからも数か月経っているので、もう一度確認したいと思います。既に削除ができないアカウントなどは背景も含めて把握していますが、一部アカウントがやはり削除できずに残ってしまうため、そこは対応策を考えたいと思っています。
――上場後の内部統制という観点で、Josysをどのように活用していきたいとお考えですか?また、他の部門にJosysの活用を広げていくことについてはどうお考えでしょうか。
岡田さま: 管理者権限については、さらなる改善を図りたいと考えています。特にGoogle Workspaceについては、もう少し細分化して管理したいと思っています。従業員がそれぞれのアカウントでどういった権限を持っているかを把握することで、削除した時の影響を把握できると嬉しいです。
数か月前に基幹システムのアカウントを停止した際、複数のレポートやダッシュボードに影響が出てしまいました。このような影響範囲を事前に把握できる仕組みがあれば、より安全な運用が可能になると考えています。
管理体制の面で言えば、最低限、私以外にもう一人管理できる人材を確保できれば理想的です。
加えて、社内問い合わせのFAQを作るという取り組みを始めています。具体的には、社内問い合わせ窓口としてSlackチャンネルを設置し、寄せられた質問をFAQとして体系的に蓄積するようにしています。例えば「Google ドライブ」で検索すると、関連する回答が表示され、従業員で判断できるような仕組みを構築しています。従業員が自身で参照して、自己解決する仕組みを作っています。
――ありがとうございます。Josysのサービスを同業他社や同僚に薦めたいと思いますか?10段階で評価してください。
岡田さま: 推奨度としては7だと思います。同様にITリテラシーに課題がある企業に対してはシステムに適応できるかどうかが重要な判断基準となると思います。
そういった意味では、IT業界の会社と非常に相性がいいのではないでしょうか。社内リソースを過度に投入することなく、効率的な運用が可能だと思います。
もし、従業員がアプリケーションを使いこなせないのであれば、マニュアルを準備するなど、問題なく業務をできるようにする必要がありますし、状況に応じて臨機応変に考え、動くことが成功の鍵だと思います。