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グローブやバッグなどの製造・販売を手がけ、「世界中に、あたたかさを届ける」をパーパスに掲げる株式会社スワニーは、従来のIT管理手法の限界に直面していました。リース契約と購入が混在するデバイス管理、シャドーITの蔓延、非効率なセットアップ業務など、管理負荷の増大が情報システム部門の戦略的業務を阻害していました。同社は、SaaS・デバイス管理の一元化システム「Josys」を導入することで、従来の手動によるアカウント管理や煩雑な運用業務から脱却し、より戦略的なIT活用に向けた基盤整備を実現しました。導入を推進された管理部の早川さま、増田さまにお話を伺いました。

 導入前の課題

  • デバイス管理の不正確さ
    • リース契約と購入のPCが混在しており、台帳管理が困難な状況
    • 台帳上のPCが存在しないなど、現物管理に問題があった
    • 管理部で把握していないPCの存在
  • アプリケーション管理の仕組みが不明瞭
    • 管理対象とすべきアプリケーションの範囲が不明確だった
    • 従業員の裁量でアプリケーションを使用してしまっていた
    • 従業員がどのアプリケーションを使用しているか把握できない
  • セットアップ・運用業務の非効率性
    • PCのセットアップやデータ移行に数時間かかるなど業務負担が大きかった
    • 業務フローが標準化されていないため、個別対応での工数が増大していた
    • 従業員ごとにITリテラシーが異なり、PC操作に慣れていない従業員からの問い合わせが多く、突発的なヘルプデスク業務が増えていた

導入後の成果

  • 管理体制の確立
    • デバイス台帳の整備により、全PCの状況を可視化することができた
    • 入退社フローの標準化で管理漏れを防止できるようになった
  • 既存業務の大幅改善
    • PCキッティング業務の工数を従来の10分の1へと大幅に短縮した
    • ノンコア業務からコア業務へシフトできた
  • セキュリティ意識の向上
    • 従業員のプライベート利用のアプリケーションが減少した
    • セキュリティ対策が認知され、従業員のセキュリティ意識の醸成が進んだ

デバイス管理の混乱から脱却へ ―根本的な見直しが急務だった―

――ジョーシスを使用する前に行っていた業務とジョーシスを使った後にどのように業務が変わったかを教えてください。特にデバイス管理やSaaS管理の面で、どのような問題を感じていらっしゃいましたか。

早川さま:最も深刻だったのはPC管理における課題でした。リース契約と購入のPCが混在し、Excel・ジョーシスでの台帳管理が機能していない状況だったのです。

当時の販売店と協力してデータと現物の整理を試みましたが、結論として「これは対応不可能だ」と双方で判断せざるを得ませんでした。最終的には責任を持って対応いただくという形で、機器の入れ替えを通じて整理を進めていったというのが、最初の大きな課題でした。

早川さま:私が入社して最初に直面したのも、まさにこの状況でした。倉庫の中にも多数のPCやデバイスがあり、どこから手をつけるべきかの検討も大変でした。

早川さま:PCの現物確認をしていくと、 Windows XPといった古いPCも残存しており、まさしく混沌としていました。

SaaS管理においても一部のアプリケーションは管理していましたが、それ以外は手をかけられていませんでした。全てを一気に取り組むことはできないため、まずはできることから着手しようという議論になり、管理対象を絞り込むところから始めたというのが実情です。

シャドーIT検知で浮き彫りになった組織の実態

――Josys導入後、特にシャドーIT機能を活用されてからどのような発見がありましたか。従業員の皆さまの反応や行動変容について教えてください。

早川さま:弊社ではJosysの検知アプリのタブを毎日確認しています。日常的に、Josysで検知するデータを見て、サービスを調べ、利用しても大丈夫かどうかを見分けて処理する流れです。中にはプライベート利用なものもあるため、そういったものは当然利用NGとなりますね。

検知アプリのデータを見てみると、想像以上に色々なジャンルのアプリケーションが出てきました。そうしたデータを元に、業務に関係ないアプリケーションを使用しないように注意喚起したところ。そこから従業員が気をつける意識が醸成され、徐々に無断利用のアプリケーションは減ってきました。

増田さま:従業員も見られているということが分かったのか、適切に利用する方が増えてきている実感がありますね。

早川さま:やはり注意喚起してみて良かったと思います。弊社にはいくつか拠点がありますが、どの拠点の従業員と話しても少し文化が変わった気がします。

また、弊社は比較的自由な社風だと思います。ともすると自由というのは何でもやっていいと捉えられやすいのですが、それは例えば自覚なく危険なアプリを使ってしまうリスクを孕んでいます。

やはりそういった状態は従業員にとっても良いことではないので、やるべきでないことに気づいた時にその危険性をきちんと伝えるようにしています。私たちのチームは会社や従業員にとってのリスクを低減する役目があるため、そこは今後もJosysのデータを活用してこだわっていきたいですね。

――拡張機能の有効化についてはどのように社内に周知していったのでしょうか?

早川さま:有効化についてメールで従業員に案内しました。普段私たちもあまり拡張機能を使用していないこともあり慣れていなかったため、想定よりも時間がかかりました。

ただ従業員がすぐに有効化してくれたため、助かりました。

現在、全員の検知アプリのデータを取得できるところまで来たので目標を成し遂げることができました。

業務平準化への挑戦

――特に利用している機能について教えてください。

早川さま:それぞれの台帳機能とシャドーIT検知機能です。新プランのワークフロー機能なども弊社で活用できると思っているので、将来的にはワークフロー機能も活用したいですね。

弊社の場合、ワークフローのような仕組みがないため、これまでメールやTeams等で依頼をいただくといった、あまり効率的ではないやり方になっていました。

体系化した仕組みを作って、場合に応じて、上司が承認/却下するといった判断をして、許可されたアプリケーションのみが情シス部門に申請される仕組みがあると良いと考えております。

台帳作りも完成し、シャドーITの検知もできているので、次はやはり仕組み化をどんどん進めていき、より優先度が高い業務に取り組みたいですね。

業務効率化の実現 ―業務負荷を10分の1へと劇的改善―

――続いて、アウトソーシングサービスについて導入の経緯をお聞かせください。また、導入後の具体的な業務改善の成果について教えてください。また、管理部の皆さまの働き方にどのような変化がありましたか。

早川さま:当時は担当者が少なく、優先度が高い業務も複数抱えておりました。また、上長もいわゆるノンコア業務をいかに削減するかということが重要なポイントと認識していたため、導入はかなりスピード速く進めることができたと思います。

増田さま:導入による変化についてですが、PCの入れ替え時にはPCのメールデータ移行や利用中のアプリケーション・設定の全移行を行っていたので1台につき数時間かかっていました。アウトソーシングサービスを導入するタイミングで、それまで行っていた設定を全面的に見直して、今現在Josysにキッティングを依頼しているため、かかる時間は10分の1になりました。

早川さま:優先度が高い業務がある中、従業員からのPCの操作や設定に関する問い合わせが発生すると、手元の作業を止めないといけないため、その問い合わせの対応時間や頻度は、何とかしないといけないと考えています。そういった意味では、今は過渡期と言えるかもしれません。

弊社の業界特性もあるかもしれませんが、昔からの商習慣もまだまだある業界なので、従業員のITリテラシーには差が大きいと思います。これまでは紙文化でしたが、現在はDX化、デジタル化が急速に進展しており、取引先の大手企業でもその流れが強くなってきています。その影響が中堅企業にも波及し、DX化への対応が必須となってきているのが現状だと感じています。

 

今後の展望とMDM導入 ―新しいツールを活用してさらなる自動化へー

――今後Josysに期待される機能や、さらなる業務改善への取り組みについてお聞かせください。

早川さま:MDM(モバイルデバイス管理ツール)を今期導入したいと思っていましたが、やはりすぐには難しく、来期以降にチャレンジすることにしました。Josysを導入することで、既存のPCの登録情報は手動で確認・管理もしているのですが、常時それを行うわけにはいきません。例えば何かを介してシリアル番号などをMDMのように取得して、デバイス管理を全自動化することができればいいと考えています。

せっかくここまでご支援をいただいてJosysともご縁ができたので、今後はより負担が少なく運用やデータの更新ができる形ができあがれば、次のフェーズへと進めると思っています。

――MDM導入検討の流れでは、社内でどのようなお話をされたのでしょうか?

早川さま:今回のMDMの導入検討では、目の前のリスク回避と何かインシデントが起きた時に想定されるシナリオを調べて共有していましたが、やはり事業規模によって優先順位は変わるため、何とも難しい部分もありました。

経営目線で言えば、セキュリティリスクに対する備えにどれだけお金を投資するべきなのかという点について、まだ全体的な理解は深まりきっていないと感じています。やはり利益増加に直接的に貢献するものではないため、どう捉えるか難しいと感じています。

経営陣から見た優先順位は当然あるため、そこは理解する一方で、私たちとしてはリスクをしっかり認識して、今備えるべき実装について引き続き提言するようにしていきたいと考えています。もちろん利益を出す取り組みではないのですが、結局インシデントが起きると顧客にも当然ご迷惑をおかけしてしまいますし、社内のシステムが利用できなくなり、復旧にかかる費用が嵩むなどあらゆる問題がおきえますので、伝えるべきところはしっかり伝えたいと思います。

Josysとの協働

――Josysのカスタマーサクセスチーム、アウトソーシングチームとの連携について、評価いただける点や今後への期待をお聞かせください。

早川さま:こうして欲しいといったフィードバックは今のところありません。いつも助かっています。定期的にミーティングもしていますし、継続的にフォローいただけていると感じています。ぜひ今後もお手伝いしていただければと思っています。

また、来年度はヘルプデスクサービスを検討しています。もちろん社内で解決しなければならない部分もあると思っていますが、現時点では御社にPCの設定をしていただいていますし、弊社のPCキッティングの前後の動きを把握していただいています。

そういった情報を基にした対応をしていただけるととてもいいのではと想像しています。究極の理想としては、リモート操作を御社側で行って、その場で解決していただくというやり方をイメージしています。これが実現すると、特に弊社の従業員にはフィットするんじゃないかなと考えています。

実現すれば、本当に必要な業務に集中できますし、そしてチームの成果もしっかりと形になると思うので、ぜひ頑張りたいです。

定常業務への定着と今後について

――最後に、この1年間での変化を振り返っていかがですか。特に前任の方から引き継いで1年近くになると思いますが、大きく前進しているかと思います。ぜひその点についてもお聞かせください。

早川さま:毎日Josysに触れており、定期業務になってきています。特に、検知アプリは毎日チェックをしています。業務で利用するツールが増えていくとなかなか定期的に使用していくのは難しくなると思いますが、毎日データをチェックできるようになっており、運営体制が確立できていると思います。

メンバーもデバイスもアプリケーションに関してもあるべきところにあるべき情報が集まっている状態を作れたので、これを基にさらなる飛躍を目指したいと思います。

――既存のキッティング業務がアウトソーシングできたことも大きなインパクトとも言えそうですね。

増田さま:そうですね。個人的にはキッティング自体は、PCの仕組みやアップデートについて知ることができて、好きな業務だったので寂しい気持ちもありますが、何時間もかけていた作業工数を削減できたことはとてもすごい成果だと思います。これをしっかり糧にして、今後も新しい領域の業務を進めていきたいと思っています。

早川さま:今後も色々取り組むことが増えていくと思うので、ぜひ御社と協力しながらやっていけたらと思います。