・資産管理業務の負担増加により、部門担当者が本来やるべき業務に専念できていない
・部門ごとにExcel管理をしており、最新情報をリアルタイムに収集できない
・資産管理業務を本部に集約したことで、現場の資産管理業務の負担を軽減
・クラウドベースの管理ツールを導入したことで、管理状況をリアルタイムに見える化
1961年の設立以来、約半世紀にわたり公共事業を中心とした測量・設計コンサルティング・補償コンサルティング事業を展開してきた株式会社大増コンサルタンツ。
愛知県名古屋市に本社を構える同社は、東海地方を代表する総合建設コンサルタント企業として、人々の暮らしを支えるライフラインや、生活を豊かにする街づくりに貢献してきました。
そうした歴史と実績のある同社で課題になっていたのが、ITツールを活用した生産性向上です。DX化の重要性が叫ばれるなか、同社でも5年前から社内プロジェクトがスタート。そのプロジェクトの基盤として選んだのがジョーシスでした。
今回は、プロジェクトを支援するパートナーとしてなぜジョーシスを選んだのか、社内DX部門の鳥居様にお話を伺いました。
ーー御社の企業規模や情報システム部門の体制、SaaSの利用件数などをお伺いしてもよろしいでしょうか。
鳥居さま
現在、従業員規模は100人くらいですね。正社員で80名くらい在籍していまして、あとは契約社員やアルバイト、派遣社員の方が在籍しています。情報システム部門の体制は、私一人です。アシスタントもいないので、どうしても業務量は多くなりがちですね。
SaaSに関しては4〜5つくらいで、あまり多くありません。その代わりに、建設コンサルタント業なので、AutoCADだったり、DocuWorksだったりを使用しています。
設計のソフトウェアはオンプレミスが多くてクラウド化されているものが少ないのですが、なかには、クラウドサービスを提供している会社さんもあるようなので、当社も徐々にクラウド化にシフトしていこうかと考えている最中です。やはり、買い切り型のサービスの場合はライセンス管理が非常に手間なんですよね。パソコンが変わるたびにライセンスを切り替える必要があったりしたんですが、元々はそれを各部門の担当者が対応していたんです。
もちろん、ライセンス管理は非常に大切なんですけれども、どうしてもその作業が人間に依存しているがゆえに、管理工数がかかってしまっていました。結局、管理業務は利益を生みづらいものなので、それならアカウント管理業務は本社に集約させ、各部門の担当者の管理業務は必要最小限にして、本来の業務に専念してもらうというのが現在の方針となっています。
ーーそうした方針が決まったのはいつ頃からだったのでしょうか?
鳥居さま
社内プロジェクトとして立ち上がったのは、かれこれ5年ほど前です。当時はITツールの管理業務は、部署ごとの担当者が各々管理していた状態だったんですね。それで本来やるべき業務ができない、いわゆるボトルネックになっていました。
会社としてはもっと事業規模を拡大したいフェーズだったので、IT業務を本部に集約して、現場のIT業務の負荷を下げるべきだと。それで本来やるべき生産活動に集中してもらうといったことを全社プロジェクトとしてやることになりました。
そこの責任者として私がアサインされまして、設計から実際に動かすところまでを先陣を切って進めてきたという経緯です。
ーーその後実際に管理工数は減少したのでしょうか?
鳥居さま
はじめに、各担当者の業務を本部に集約したのですが、それだけではみんながやっている業務の負荷が本部に集まるだけで、会社としては効率化にはつながらないんですよね。
そのため、我々本部側としては集約化した業務の維持管理工数をいかに減らすか、ということを戦略的に考えないといけませんでした。そこでITツールを活用することで一部の業務の工数を削減するということを実践しました。
また、もう一つ課題なのがライセンス管理ですね。全社で使っているツールのライセンスは本部側で管理しやすいんですけれども、部署ごとに保有しているツールのライセンスまでは正直管理しきれていませんでした。これらも本部集約で管理すれば、維持管理コストは下げられるんですが、いかんせん手が回っていない状況ではありますね。
ーー本部集約を進めるうえで、現場との壁があるということでしょうか?
鳥居さま
仰るとおりですね。今までは各部署で、多少ITに詳しかったり、パソコン操作が得意だったりする方にそれぞれのやり方で管理してもらってたんですけれど、よくよく話を聞いていると結構無駄があったりするんですよね。
ただ、そこで私がいきなり出て行って「これからは本部で集約します」といっても、本人たちのこれまでの頑張りを無駄にしてしまうというか、協力してもらえない可能性もあるわけです。なので、私としては立ち回りにも気を配りながら、現場とコミュニケーションをとって徐々に進める必要がありました。
とはいえ、各部門が別々に管理することの問題としては、その部署にとっては効率的なやり方であったとしても、会社としての全体最適にはつながらないことが多いんですね。
会社としては、全体最適を考えたうえでバランスを取らなければいけないので、申し訳ないけれども、ある部署には妥協してもらうような判断もしなければならないわけです。こういったことも、各部署が管理権限を握っているがゆえに、議論が進まないといった状況でした。
ーージョーシスを導入する前の課題はどのようなものだったのでしょうか。
鳥居さま
元々は各部署でExcelを使った情報資産管理をしていたのですが、本部集約化を進めるにあたって私自身がそれだと管理しきれないので、ツールを入れることにしたんです。はじめはジョーシスではなく別のツールを入れたんですが、そのツールではライセンスがデバイスに紐づくんですけれども、ユーザーには直接紐づけできなかったんです。
例えば、Aさんが使っているAutoCADのライセンスをそのままにしてパソコンだけ入れ替える。みたいなことができなかったので、結局誰がどのライセンスを使っているかみたいなことが管理できなかったんですよね。
それに加えて、そのツールを導入したことでパソコンに負荷がかかって動作が重くなってしまったことが頻発したんです。ツールを導入したことでパソコンの動作が重くなって、生産性を下げるとなっては本末転倒ですから。それで資産管理ツールを見直そうということになって、ジョーシスを導入することになりました。
ジョーシスを導入した結果、誰がどのライセンスを使用しているかリアルタイムに見えるようになりました。
ーージョーシスの導入を決断した決め手はどういったものだったのでしょうか。
鳥居さま
タイミングとスピード感ですね。タイミングに関しては、前のツールの年間契約の更新期限が迫っていたので、なんとかそれを避けたいと思っていました。そんな時に、たまたま情報収集をしていたら、ジョーシスのサービスを見つけて「これだったらいけるんじゃないか」と直感したんですよね。
それですかさず問い合わせして営業担当の方と打ち合わせさせてもらったところ、スピード感を持って対応を進めてくださったので、ぜひお願いしようと思い導入を決めました。
ーー実際にジョーシスを導入してみた感想をお伺いできますでしょうか。
鳥居さま
導入当初は多少不具合が生じることもありましたが、Slackなどで連絡するとすぐに解消してくださるので助かってますね。そういったところにも、ユーザーの声を真摯に受け止めて、より良いサービスを作っていこうみたいな気概を感じます。
それと、機能面でいうとデバイスの中で購入したものだけではなく、リース契約状況の管理だったりとか、誰がどのデバイスを保有しているかだったりとかが一元管理できるようになり工数が減りました。
ーーありがとうございます。ジョーシスを導入してみて期待していたよりも良かった部分などはありますか?
鳥居さま
想像以上にサービスが安定していることだと思います。というのも、私自身元々いくつかのIT企業で働いた経験もあって、スタートアップのITサービスでバグや不具合生じるのはそれほど珍しくないことだと想像していました。
なので、導入するタイミングの時点で、「良い意味で期待してないよ」ということは、担当の方にも伝えていましたね。あらかじめそういうことも想定しておけば、あとはお互いにより良く改善していけば良いだけですから。と、思っていたんですが、想像してたよりも不具合がなくて助かっています。
特にカスタマーサクセス部門の方が、まめにフォローしてくださるのも価値としては大きいですね。Slackを見ていると、例えば他社様に対しても素早くレスポンスをされていたりとジョーシスさん側の日々の動きが見えるので、ユーザーとしては「ちゃんと動いてくれているんだ」といった安心感を覚えるので、すごく良い取り組みだと感じてますね。
ーーとても励みになるお言葉ありがとうございます!一方、これは改善して欲しい部分はありますか?
鳥居さま
PCなどに元々入っているソフトウェアを管理できると嬉しいですね。当社の場合、ライセンスを購入するパターンもあるので、そこもジョーシス上で登録ができるとより良いと思います。
また、リース契約の管理をしたいのですが、それに関連して通知機能などがよりリッチになるととても良いと思います。つまり、IT関連費として会社全体でどれだけ費用を使っているかというのを把握したいわけなので、それらがひとまとめに管理できるようになると、会社としてのコスト管理がかなりしやすくなると思います。
特に伝統的な企業では、まだまだリース契約をしているところも多いので、そうした機能があると色々な業界でジョーシスが介在する意義が非常に大きくなると感じますね。
例えば、通知機能の話ですと、契約更新通知を2ヵ月前に通知してくれる機能があるんですけれども、リース契約の場合は更新通知が3〜4ヵ月前に来ることが多いんですね。そのため、通知タイミングを任意で設定できるようになるとありがたいです。
今後の開発に期待しています!
ーージョーシスを導入して得られたメリットを感じたことや、具体的に成果につながった点はいかがでしょうか。
鳥居さま
ライセンス管理だったり、コスト管理だったりの成果はこれから出てくると思うんですが、目に見えて表れた成果でいうと、管理ツールがクラウド化したことでテレワーク環境でも管理しやすくなったことですね。
パソコンの動作が重くなることもありませんし、特別な設定をすることなく管理者を増やせることも、以前のツールに比べて飛躍的に使い勝手が良くなったと感じている要因です。
ーー今後、本格的に本部側でオペレーションの整理や、IT業務改革の推進を行う方向だと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか。
鳥居さま
そうですね。ジョーシスを導入したことで、ある程度資産管理のベースができたので、ITリテラシーがそこまで高くない方でも管理できる状態にはなったと思います。なので、今後はIT資産管理業務を徐々に私の手から離しながら、生産性向上の名のもとに社内DX人材を育てることに注力したいと考えています。
ーージョーシスのサービスを勧めるとしたら、どのような企業に勧めたいですか?
鳥居さま
今後DXなどを積極的に進めていきたい、成長していきたいと考えている企業ですね。
ジョーシスへの評価は私のなかでの評価は限りなく満点なのですが、特に地方の中小企業では、クラウドサービスに慣れている会社だとジョーシスをより使いやすいと感じると思います。
当社は本社が名古屋、また岐阜や静岡などにも拠点があるのですが、地方の中小企業だと、まだまだクラウドサービスを活用している会社も多くはありません。
従来ソフトウェアを買い切って使用していくことが多い中で、クラウドサービスに対してハードルを感じている会社も多いと思います。資産管理ツールはまだまだ新しいジャンルのサービスなので、まだまだこれからなところがあると思います。
とはいえ、やはりこれからのビジネスはIT活用は欠かせません。当社も、時代に合わせた企業に変わろうと、5年前にDXプロジェクトが立ち上がり、時間がかかりましたがようやく形になってきました。
その過程には、ジョーシスのような素晴らしいプロダクトがあったことが支えになりましたので、当社としてもぜひ引き続きジョーシスを活用して成長していきたいと思います。
ーー最後に、今後ジョーシスに期待することがあれば一言いただけますでしょうか。
鳥居さま
地方の中小企業ではIT活用が進まない企業も多いため、ぜひジョーシスさんには単にサービスを提供して終わりではなく、IT化に向けて伴走してくれるパートナーとして活躍していただきたいと思っています。いち、ジョーシスユーザーとして今後の活躍を期待しています。