導入前の課題
アカウントのアクセス管理が煩雑化し、登録情報の抜け漏れが発生していた
アナログな方法で端末管理をしていたため、管理体制が属人化していた
スプレッドシートの管理台帳が複数にまたがり、それぞれの関係性が不透明になっていた
導入後の効果
スプレッドシートの管理台帳から脱却し、IT資産の一元管理に成功
年間60時間以上の管理業務の負担削減に成功
アプリ管理の権限委譲により、業務の属人化の解消に成功
「世界中の医療空間と体験をRe▷designする」をミッションに掲げ、テクノロジーと対話の力で世の中の視点を上げるとともに、イノベーションの社会実装を推進する株式会社ネクイノ。
ICTを活用したオンライン診察プラットフォーム「スマルナ」をはじめ、企業向け福利厚生サービス、健康管理支援など、一人ひとりのライフスタイルや健康状態を改善するサービスを生み出し続けています。
2016年の創業以来、メディカルコミュニケーションカンパニーとしての地位を不動のものとしつつある同社では、さらなる事業拡大に向け、人材採用も積極的に行っています。
一方、デバイスやSaaSアカウントの管理体制に課題を抱えていました。今回は、その課題解決に向けてジョーシスを導入いただき、実感した効果について、全社情報基盤管理チームの猪瀬様にお話を伺いました。
ーーまずは御社の状況を聞かせてください。現在の従業員数や情シス部門の体制はどのようになっていますか?
猪瀬さま
従業員数は82名(2024年1月時点)となっています。
また、情シス体制に関してですが、当社では「企画」「開発」「管理」といった役割があり、人員体制を含めて業務範囲が広いことが特徴です。というのも、当社ではプロダクトを持っているため、プロダクトを進めるにあたって企画や開発的な役割が求められることがあるんですね。その点は他社と異なる点かと思います。
そのなかで、一般的に情シスと呼ばれる「管理」の役割を担っているのが全社情報基盤管理チームという部署でして、そこに私を含めて3名が在籍しています。実際にジョーシスを活用して社内のデバイス管理やアプリのID管理をするのも我々の業務です。
ーー現在、社内で導入しているSaaS(アプリ)の数や、毎月の入退社数はどれくらいでしょうか?
猪瀬さま
現在、ジョーシスに連携しているアプリ数でいうと大体60〜70個ほどですね。毎月入退社共に1〜2名ほどなので、社員数自体はほぼ横ばいという状況です。
ーージョーシス導入前の課題についてお伺いできますか。
猪瀬さま
当時は2つの課題がありました。1つ目はアカウントのアクセス管理の課題です。以前はスプレッドシートで管理をしていたのですが、管理台帳へレコードを追加することに人の手が取られていたんです。加えて、情報をいろいろなところに登録する必要があり、登録情報に抜け漏れが発生していました。
2つ目は端末管理の課題です。新しく入社した場合に端末の手配を行うのですが、どうしても物理的な作業が発生する業務になるため、万が一担当メンバーが欠勤したりすると、その業務が滞ってしまうといったリスクがありました。担当者が急遽不在の場合でも安定して稼働できるような仕組みを作りたいと感じていたんです。
加えて、端末の管理台帳も複雑化しつつあったので、それらをアナログで管理するのではなく、管理ツールを入れて管理業務を効率化したいと思っていました。実際に、管理するスプレッドシートが複数存在していたことで、それぞれの関係性がスプレッドシートを組んだ本人以外は誰にもわからない状態になっていたんです。
従業員数や導入アプリ数も増えているなかで、さすがにこのまま人の手ですべて管理することは難しいだろうと。それで、管理ツールを導入すれば、管理の負担が減って仕事が楽になるんじゃないかと考えましたね。
ーージョーシスを導入した経緯を教えていただけますか。
猪瀬さま
導入に至った経緯としては、大きく2点あります。
1点目は、先程お伝えしたアクセス管理と端末管理の課題解決にマッチしそうだと感じたこと。2点目はジョーシスの広がりのあるサービスに興味を持ったことです。「すぐに使う予定はないんだけれども、今後会社が成長したときに使う機会もあるかもしれない」と感じさせられる機能が充実している点に、魅力を感じましたね。
特にジョーシスは、IDaaSにおいて我々が手の届かない部分をうまく拾えている印象があります。例えば、情報セキュリティのアカウントの棚卸しなどは、我々管理側からすると結構泥臭い業務で、それをすべて人力でカバーするのは非常に負担も大きいんです。
それを、ジョーシスで自動化すれば管理側の負担も減りますし、APIで別のサービスと連携させてさらに業務効率を上げることも期待できます。そういった意味では、管理部門のペインポイントをドンピシャで突いてきているなと感じますね。
ーー実際にジョーシスを利用してみて、いかがでしたでしょうか?
猪瀬さま
最初の導入タイミングで本当に何も苦労せずに設定できたというのが印象に残ってます。特に、ヘルプページの内容が非常にわかりやすくて、それをもとに設定を進めることができました。
ヘルプページ自体は存在するもののリンクがどこにあるかわかりにくかったり、ヘルプページから欲しい情報までたどり着けなかったりするケースはSaaSにありがちです。その点、ジョーシスでは管理画面のところにリンクとして貼られていて、そのとおりにやればサクサク進んでいくというのが非常に良かったですね。
元々スプレッドシートで管理していたものは、ほぼジョーシスに移管できたので、現在はジョーシスを基盤とした運用フローができ上がっている状態です。一通りの機能は使ったと思いますが、どれも使い勝手がよくて、それまでのスプレッドシート管理に比べてかなり業務負担が減りました。
ーージョーシス導入後に得られたメリットとしては具体的にどういったものがありますか。
猪瀬さま
大きく2つあります。1つ目は、やはりスプレッドシートでの管理から脱却できたことです。もう少し詳しく説明しますと、当社のスプレッドシート管理の場合、組織変更がある毎にまるっと変更しなければならず、さらに業務委託メンバーが加わると余計に複雑になりやすかったのです。そうした管理の煩わしさも、ジョーシスを導入して効率化につながったのが非常に大きな成果だと感じています。
2つ目は、業務の属人化が減ったことです。例えば、アプリのアカウント発行・削除に関して、今までは管理者である私がすべて行う必要があったのですが、ジョーシスで権限設定をしたことでメンバーでも対応できるようになりました。
定量でいうと、管理台帳の保守・運用で年12〜13時間程度、アカウントの棚卸しで年24時間程度、シャドーITの把握にかかる時間で年12時間程度の削減にはつながっていると感じます。それらを踏まえると、少なくとも年間で48時間〜60時間分の業務時間は削減できてると思いますね。
さらに、業務負担が減ったことで、よりコアな業務に時間を割くことができるようになりましたし、精神的な負担が軽減したことも踏まえると、費用対効果としては非常に高いと思います。
ーージョーシスを知人や友人に薦めるとしたら、どのような企業に薦めていただけますか?
猪瀬さま
スタートアップで事業を始めたばかりで、IT資産管理に手が回らないといった状況であれば、間違いなく使ったほうが良いと思います。
またスタートアップに限らず、すでにIntuneなどを導入しているけれども、管理しきれていない企業なんかにも、ぜひ導入をおすすめしたいですね。特にジョーシスの場合は、管理台帳以外にも、キッティング周りのサポートもあるので、IT資産に関してはまるっとお任せできるのも強みだと思います。