
情シス部門が管理するITコストは多岐にわたります。まず「どこにいくら使っているか」を正確に把握することが、削減への第一歩です。
企業のITコストは大きく5つのカテゴリに分けられます。それぞれの特性を理解することで、どこに無駄が潜んでいるかが見えてきます。
ハードウェア費用とは、PCやサーバー、ネットワーク機器など物理的な機器の購入・リース・保守費用です。減価償却があるため単年で全額費用化されるわけではありませんが、老朽化した機器の保守費が年々増加するケースが多く見られます。
ソフトウェア費用には、OSやオフィスソフト、業務アプリケーションのライセンス料が含まれます。パッケージ型ソフトウェアからSaaSへの移行が進んでいますが、古いパッケージライセンスの更新料がそのまま残っているケースもあります。
クラウドサービス費用は、IaaS・PaaS・SaaSの月額利用料です。部門ごとに個別契約が増えているため、全社での把握が難しくなっている領域です。SaaS費用の25〜30%は最適化の余地があるとされており(出典:SaaS管理ツールベンダー調査)、見直し効果が最も出やすいカテゴリです。
外注費・保守費は、システム開発・運用保守・ヘルプデスク対応などを外部ベンダーに委託する費用です。長年継続しているベンダー契約は相場から乖離していることがあり、定期的な見直しが必要です。
人件費は情シス部門の人件費そのものです。直接的なコスト削減の対象にはなりませんが、SaaS管理ツールの導入などで業務を自動化すれば、少ない人員でより多くの業務をこなせるようになります。
実際の情シス現場でよく見られる無駄には、以下のようなパターンがあります。
退職者・異動者のアカウントが残存しているケースは非常に一般的です。人事情報と連携した削除フローが整備されていないと、退職後もライセンス費用が発生し続けます。30名規模の退職者アカウントが残存していれば、月に数十万円の損失になることもあります。
部門が個別に類似ツールを導入している状況も多く見られます。営業部門がSalesforce、マーケティング部門がHubSpot、コーポレートがkintoneと、それぞれが独立してSaaSを契約している企業では、機能が重複している部分が必ず発生します。
クラウドの使い過ぎ・最適化不足も深刻です。IaaSでは自動スケーリングの設定が不適切なまま高スペックのインスタンスが常時稼働していたり、使われていないストレージに費用が発生していたりします。
月払い契約の放置も見落とされがちです。試験導入で月払いにしたまま本番運用に移行し、年払いへの切り替えを忘れているツールが複数あると、本来受けられるはずのディスカウントを逃し続けることになります。
コスト削減を始める前に、現状のIT費用を網羅的に把握する必要があります。棚卸しの手順を以下に示します。
ステップ1:支払いデータの収集 経理部門から過去12ヶ月分のITベンダーへの支払い明細を入手します。クレジットカード明細も含めて確認すると、情シスが把握していない契約が出てくることがあります。
ステップ2:カテゴリ別の整理 収集した支払いデータを、ハードウェア・ソフトウェア・クラウド・外注・人件費の5カテゴリに分類します。Excelやスプレッドシートで一覧化し、ベンダー名・サービス名・月額費用・契約更新日・担当者を記録します。
ステップ3:利用状況の確認 各SaaSについて、実際に利用しているユーザー数と購入ライセンス数を比較します。30日以内のログイン実績がないユーザーは「低利用」として要確認リストに追加します。
ステップ4:削減候補の抽出 利用が低いツール、機能が重複するツール、月払いで年払いへ切り替え可能なツールをリストアップします。このリストが削減施策の優先候補となります。
情シス部門が実践できるITコスト削減の方法を、即効性と削減規模の高い順に7つ解説します。まず取り組みやすい施策から着手し、成果を積み重ねることが重要です。
期待削減額:月10〜30万円(100名規模)
SaaSの未使用・低利用ライセンスの削除は、もっとも即効性の高いコスト削減施策です。企業のSaaS費用の25〜30%は最適化の余地があるとされており(出典:SaaS管理ツールベンダー調査)、100名規模の企業であれば月額10〜30万円(年間120〜360万円)の削減が期待できます。
棚卸しのポイント
全社のSaaSを一元管理するリストを作成し、以下の項目を確認します。
特に退職者アカウントは、人事部門への確認なしに放置されているケースが多く、定期的なチェックを仕組み化することが重要です。
削減の実践方法
まず30日以上未使用のアカウントをリストアップし、該当ユーザーの上長に確認メールを送ります。返信がない場合は一定期間後に停止処理を行い、次の更新タイミングでライセンス数を削減します。自動化ツールを使えば、このフローをほぼ無人で回せるようになります。
期待削減額:月5〜20万円(100名規模)
チャットツールはSlackとTeams、ビデオ会議はZoomとGoogle Meet、ファイル共有はDropboxとGoogle Driveと、用途が重複するSaaSを複数社員が使い分けている企業は珍しくありません。複数のツールが存在すると、ライセンス費用が二重にかかるだけでなく、コミュニケーション分断による業務効率の低下も引き起こします。
統合パターンの例
チャット・ビデオ会議・ファイル共有の3領域を例に挙げます。
ヤマハ発動機ではCDPとメール配信ツールを統合することで、配信コスト20%削減・作業工数30%減を実現しています。ツール統合はコスト削減と生産性向上の両面に効果があります。
物理サーバーやデータセンターの維持費は、規模に関わらず固定費として重くのしかかります。クラウドへの移行は初期投資が必要ですが、中長期では大きなコスト削減につながります。
削減できる主なコスト
オンプレミス環境で発生するコストには、サーバー本体の購入・リース費、データセンター(コロケーション)の費用、空調・電力など設備費用、ハードウェア保守・更新費用があります。クラウドへ移行することで、これらの固定費を使った分だけ払う変動費に転換できます。
移行時の注意点
クラウド移行は「移行すれば安くなる」とは限りません。適切なインスタンスサイズの選定や、使っていないリソースの削除、リザーブドインスタンスの活用が不可欠です。移行後もFinOps(クラウドコスト最適化)の継続的な取り組みが重要です。
また、移行によってサーバーの老朽化対応や障害対応の工数が削減でき、情シス部門の人的コストも間接的に下がります。
部門ごとにバラバラなツールが導入されていると、情シスのサポート工数が増大します。チャット・会議・ファイル共有・タスク管理を1本に統一することで、ライセンス費用だけでなく、ヘルプデスク対応コストや教育コストも削減できます。
標準化の進め方
ツール標準化はトップダウンで進めることが基本です。まず経営層の承認を得た上で「情シスが認定するツールリスト」を策定し、新規ツールの導入は情シスへの申請を必須とするルールを設けます。
既存ツールの廃止は段階的に進めます。まず新規利用を止め、既存ユーザーには移行期間を設けた上で移行を促します。移行完了後にライセンスを解約するという流れが現実的です。
標準化のメリットはコスト削減だけではありません。セキュリティ管理の一元化、SSO(シングルサインオン)の適用範囲拡大、ユーザー教育の効率化など、情シス全体の運用品質が向上します。
SaaS管理ツールは、SaaSの利用状況可視化・未使用ライセンスの検出・アカウントの自動付与/削除などを一元管理するソリューションです。手動で行っていた管理業務を自動化することで、管理工数の削減とコスト最適化を同時に実現できます。
自動化で解決できる課題
情シスがSaaS管理で手動対応している主な業務は、入社時のアカウント発行、退職時のアカウント削除、部署異動時の権限変更、未使用ライセンスの定期確認などです。これらを自動化することで、1件あたり30分〜1時間かかっていた作業がほぼゼロになります。
エビリーではSaaS管理ツール導入によりアカウント削除業務が80%削減されています。人員を増やさずに管理対象SaaSを増やせるようになったため、急成長フェーズでも情シスが機能不全に陥ることなく対応できています。
コスト削減との相乗効果
SaaS管理ツールは、SaaSの利用状況をリアルタイムで可視化します。30日以上未使用のライセンスを自動検出してアラートを出す機能や、更新日が近いサービスを通知する機能により、解約タイミングを逃さずコストを削減できます。
JosysはAI駆動型アイデンティティガバナンスプラットフォームとして、SaaS Discovery・SaaS Insights・Access Automation・Access Reviews・Device Managementの5つの機能を提供しています。国内外1,000社以上が導入しており、350以上のアプリ(31カテゴリ)と連携しています。IT工数最大50%削減、ITコスト最大75%削減を実現した事例があります。
参考:SaaS管理を最適化して効率とコスト削減を高める方法(Josys)
Josysでは、SaaS管理の自動化によりITコスト最大75%削減を実現した企業事例があります。まずは資料でどんな効果が期待できるかを確認してみてください。
ITシステムの開発・保守を外注している場合、ベンダーとの契約内容を定期的に見直すことで削減が期待できます。特に5年以上継続しているベンダー契約は、市場相場から乖離している可能性があります。
見直しのアプローチ
複数社への相見積もりが最も効果的な方法です。現在のベンダーとの契約更新前に、同等のサービスについて2〜3社から見積もりを取ることで、現在の価格が適正かどうかを判断できます。相見積もりを行うだけで、既存ベンダーが自ら価格を下げてくる場合もあります。
保守契約の内容精査も重要です。「24時間365日対応」の保守契約が本当に必要かを確認します。重要性の低いシステムであれば、「平日9〜18時対応」に変更するだけで保守費を20〜40%削減できることがあります。
契約範囲の見直しでは、当初の要件が変化して使われなくなった機能や、サービスレベルが過剰なSLAを見直すことで、費用対効果を改善できます。
月払い契約を年払いに切り替えることで、10〜20%の年額ディスカウントを受けられるSaaSが多くあります。すぐに実行できる施策の中では実施難易度が最も低く、現在の利用状況を変えずにコストだけを下げられます。
切り替え対象の見極め方
年次契約への切り替えに適しているのは、「今後1年以上継続して使う確実性が高いツール」です。以下の条件を満たすツールを優先候補にします。
逆に、現在評価中のツール、近い将来統合・廃止が検討されているツールは月払いを維持します。年払いで前払いした後に解約すると、残期間の費用が戻らないケースが多いためです。
対象を絞れば効果は大きい
月額5万円のSaaSを年払いに切り替えて10%割引が適用されると、年間6万円の削減になります。これを5ツールで実施すれば30万円/年の削減です。手間をかけずに実現できる割に、積み上げると無視できない金額になります。
施策別「即効性×削減規模×難易度」マトリクス
限られた工数の中で最大の効果を出すには、施策の順序が重要です。すべてを同時に進めようとすると中途半端になり、成果が出にくくなります。
着手に審査や承認が不要で、今すぐ始められる施策です。経理から支払いデータを入手し、各SaaSの利用状況を確認するだけで削減候補を発見できます。
今すぐやること
フェーズ1は「棚卸しがない状態から、現状を把握している状態へ」の移行です。ここで作成したSaaSリストは、以降のすべてのフェーズの基礎データになります。
棚卸しで把握した現状をもとに、重複ツールの統合計画を立て、月払いツールの年払い切り替えを進めます。
フェーズ2でやること
フェーズ2は「把握した現状をもとに削減アクションを実行する」フェーズです。ここまでで削減効果が数値として可視化され始め、経営層への報告材料が揃います。
フェーズ1〜2で手動棚卸しの限界を感じたら、SaaS管理ツールの導入を検討します。ツール導入によって棚卸し・削除・通知を自動化し、情シスの工数を大幅に削減します。
フェーズ3でやること
ツール導入後は、情シスが手動で行っていたSaaS管理業務の大半が自動化され、より戦略的な業務に集中できるようになります。
投資対効果の計算と社内調整が必要な中長期施策を進めます。クラウド移行はインフラロードマップと合わせて計画し、外注費の見直しは契約更新タイミングに合わせて交渉を進めます。
フェーズ4でやること
フェーズ別ロードマップ(テキスト表)
コスト削減を進める上で重要なのは、「削るべきコスト」と「削ってはいけないコスト」を見極めることです。見当違いな削減は、かえってリスクとコストを増大させます。
セキュリティ投資は削ってはいけない
セキュリティ関連のコスト——エンドポイントセキュリティ、EDR、認証基盤(IdP/SSO/MFA)、脆弱性診断など——は短期的には「無駄に見えるコスト」に見えることがあります。しかし、セキュリティインシデントが発生した場合の対応コストや信頼失墜は、削減で節約した額とは比べものにならないほど大きな損失になります。
特にゼロトラストやMFAの導入は、コスト削減ではなくセキュリティ強化のための必要投資として位置付けるべきです。経営層への説明でも「これは削れないコストである理由」を明確に示す必要があります。
基幹インフラは冗長性を維持する
コア業務を支えるサーバー・ネットワーク・バックアップなどのインフラは、過度なコスト削減で可用性や冗長性を損なってはいけません。障害発生時の復旧コスト・機会損失は通常の運用費を大幅に上回ります。インフラのコスト削減は、最適化(適切なリソースの選定)によって行うべきであり、削減ありきで進めると後にリスクが顕在化します。
攻めのIT投資は削減対象ではない
デジタル化・自動化・データ活用などの「攻めのIT投資」は、削減対象ではなく、優先的に確保すべきコストです。ITコスト削減の目的は「無駄な支出をなくし、価値ある投資の予算を確保すること」です。単なる全体予算カットは、競合に対する優位性を損ない、長期的な成長機会を失うことになります。
情シスがITコスト削減施策を推進するには、経営層の理解と承認が必要です。「コストを下げたい」という感覚的な説明では動いてもらえません。数字と根拠で示すことが不可欠です。
現状コストの可視化と定量化
経営層が最初に知りたいのは「今いくら使っているか」と「どれだけ削れるか」です。IT費用の総額を経費科目別・ベンダー別に整理し、削減候補のリストと期待削減額をセットで提示します。
「SaaS費用の25〜30%が最適化の余地あり」というデータを自社に当てはめ、「年間SaaS費用が1,200万円であれば、300〜360万円の削減余地がある」という具体的な試算を出すことで、説得力が増します(出典:SaaS管理ツールベンダー調査)。
フェーズ別の施策ロードマップを提示する
「まず何からどれだけの工数で実施し、いつまでにどの程度の削減が期待できるか」をフェーズ別に示すことで、経営層は承認判断をしやすくなります。先述のフェーズ1〜4のロードマップをベースに、自社の状況に合わせた計画に落とし込んでください。
セキュリティリスク低減との組み合わせ提案
SaaS棚卸しや未使用アカウント削除は、コスト削減だけでなくセキュリティリスク低減の効果も持ちます。退職者アカウントの削除は不正アクセスリスクの低下につながり、シャドーITの検出は情報漏えいリスクの低減につながります。
「コスト削減とセキュリティ強化を同時に実現できる」という提案は、情シス単体での承認を超えて、リスク管理の文脈でも経営層に響きます。
実績事例を根拠として活用する
Josys導入によりAnker JapanがITコストを最大75%削減したケースや、MerryBizが年間約600万円を削減したケースは、経営層への提案の際に説得力ある参考事例として活用できます。「他社でも実績がある手法」であることを示すことで、不確実性への懸念を和らげられます。
SaaS管理・コスト最適化を支援するツールを8つ紹介します。自社の課題や規模に合わせて選定してください。
JosysはAI駆動型アイデンティティガバナンスプラットフォームです。SaaS Discovery(全社のSaaSを自動検出)、SaaS Insights(利用状況・コストの可視化)、Access Automation(入退社・異動時の権限自動変更)、Access Reviews(定期的な権限棚卸し)、Device Management(デバイス一元管理)の5機能を提供しています。
国内外1,000社以上が導入しており、350以上のアプリ(31カテゴリ)と連携します。IT工数最大50%削減、ITコスト最大75%削減を実現した事例があります。特に入退社管理の自動化と未使用ライセンスの継続的な最適化を両立したい中〜大規模企業に適しています。
Admina by Money ForwardはSaaS管理に特化したツールです。全社のSaaS利用状況を可視化し、未使用ライセンスや重複ツールを検出する機能を持ちます。Money Forward IDとの連携により、既にMoneyForward製品を使っている企業は導入しやすい環境が整っています。中堅〜大企業向けで、SaaSコスト削減と管理効率化を主目的とする場合に適しています。
dxecoは、SaaS管理の効率化と費用最適化を支援するツールです。エビリーがdxecoを導入した結果、SaaS管理工数を80%削減しました。人員追加なしで管理対象SaaSの増加に対応できるようになった実績があります。直感的なUIと導入しやすいコストが特徴で、IT専任担当者が少ない中小企業でも導入しやすい設計です。
freee IT管理は、freeeが提供するIT資産・SaaS管理ツールです。アカウント管理・デバイス管理・SaaS管理を一つのプラットフォームで提供しており、freeeの既存ユーザーとの親和性が高いです。スタートアップ〜中小企業向けで、まずIT管理を一元化したいという企業の入り口として活用できます。
OPTiMのDevice & Account ManagementはMDM(モバイルデバイス管理)とアカウント管理を統合したプラットフォームです。デバイス管理を起点にSaaSアカウントの一元管理へ展開したい企業に適しています。国内企業としてサポート品質が高く、セキュリティ要件が厳しい業種(医療・金融など)でも導入実績があります。
IT MITENAは、ベンダーや契約情報の管理に特化したツールです。ITサービスの契約一覧化・更新日管理・費用集計を中心機能とし、まず「契約を見える化したい」という段階の企業に適しています。導入ハードルが低く、小規模情シスでも運用しやすいシンプルな設計が特徴です。
HENNGE OneはSSOとセキュリティを中心としたITガバナンスプラットフォームです。SaaSへのアクセス制御・認証強化(MFA)・メールセキュリティを一元提供します。コスト削減よりも「SaaSのセキュリティを強化しながら管理を効率化したい」という場合に適しています。認証基盤の統一によって間接的な管理コスト削減にも貢献します。
subkamはサブスクリプション管理に特化した軽量ツールです。登録したサービスの更新日・費用を一覧で確認でき、更新前にアラートを受け取れます。大規模なSaaS管理ツールほどの機能はありませんが、まず契約状況を把握したい一人情シスや小規模チームに適した手軽な選択肢です。
実際にITコスト削減を実現した企業の事例を紹介します。取り組みの内容と得られた成果を参考にしてください。
Anker JapanはJosysを導入した結果、ITコストを最大75%削減しました。急速な事業拡大に伴い、SaaSの種類と利用者が増加していく中で、情シスの管理工数が限界に達していました。
Josysの導入により、入退社時のアカウント管理を自動化し、SaaS利用状況の可視化を実現。未使用ライセンスの継続的な検出・削除が仕組み化されたことで、大幅なコスト削減が実現しました。
関連記事:SaaSの無駄をなくす具体的な方法
エビリーはdxecoを導入し、アカウント削除業務を80%削減しました。SaaSの数と従業員数が増える中、手動でのアカウント管理が限界を超えていましたが、ツール導入による自動化で管理効率を大幅に改善しました。
人員を増やさずに管理対象を増やせるようになったため、情シスの生産性が大きく向上しています。退職者アカウントの削除漏れリスクが解消されたことで、セキュリティ観点でも効果がありました。
100名規模の企業がITコスト削減に取り組んだ場合の、年間削減額のシミュレーションを示します。
フェーズ1(1ヶ月以内)
SaaS棚卸しを実施し、退職者アカウント(10名分)と30日以上未使用アカウント(15名分)を削除。平均月額3,000円/ライセンスとして、25ライセンス×3,000円=月7.5万円削減(年間90万円)。
フェーズ2(1〜3ヶ月)
重複しているチャットツール(Slack + Teams)を統合。Slackを標準とし、TeamsのPremiumプランを廃止。月額5万円削減(年間60万円)。さらに月払い3サービスを年払いへ切り替えることで、合計月額15万円のうち15%=月約2.3万円削減(年間27万円)。
フェーズ1〜2合計:年間177万円削減
これは同規模企業の平均的な取り組みの一例です。SaaS費用の多い企業では、さらに大きな削減が見込めます。
他にもJosys導入企業では、MerryBizが年間約600万円削減、Sales MarkerがIT工数約50%削減、MyBestがSaaS管理コスト70%削減、KCONが月40時間削減を実現しています。
情シスが取り組むべきITコスト削減は、「業務品質を落とさずに無駄をなくす」ことが正しいアプローチです。単なる予算カットではなく、使われていないコストを特定して削除し、空いた予算を本当に必要な投資に振り向けることが目的です。
まずは現状把握から始めます。全社のSaaS契約を一覧化し、退職者アカウントや未使用ライセンスを確認するだけで、多くの企業は月10万円以上の削減候補を発見できます。そこからフェーズ2(重複統合・契約切り替え)、フェーズ3(SaaS管理ツール導入)、フェーズ4(クラウド移行・外注費見直し)と段階的に進めることで、持続的なコスト最適化が実現します。
コスト削減の施策を進めながら、セキュリティ投資とインフラの基盤は維持・強化することを忘れないでください。「削れるコスト」と「削ってはいけないコスト」を正しく見極めることが、情シスとしての真の価値発揮につながります。
SaaS管理の自動化とコスト削減を同時に実現したい場合は、Josysの導入が有効な選択肢の一つです。国内外1,000社以上の導入実績と、ITコスト最大75%削減・IT工数最大50%削減の実績をぜひ資料でご確認ください。
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